び「天高く馬肥ゆる秋ですね」
た「なに?わしが天に召されるとな?!」
び「いえ、そうではなくて」
た「馬に蹴られるとな?」
び「いえ、そんなことは」
た「秋じゃな」
び「そう、秋です」
た「欲情の秋じゃ」
び「たろうさん、それ、食欲の秋の間違いじゃ?」
た「食欲も欲情もたいしてかわらん」
び「まあ、美味しいもの好きですからね」
た「噂をすれば、向こうから欲情が歩いてくるぞ」


びすけが太郎爺さんの指す方をみると
向こうから鴨が葱しょって歩いてくるところだった
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