「――― !!」


ビクッと肩が揺れた。


なんでお姉ちゃんがそのことを知っているの?

そのことは誰にも話してないのに……。


「えっ、マジで?」


「な、なんで?」


お姉ちゃんから聞いてきたのになんだかお姉ちゃんの様子が変だ。

お姉ちゃんの方が驚いている。


「…… お姉ちゃん?」


「あたし、鎌掛けただけなんだけど……」


「…… !!」


騙されたんだ!

それにまんまと引っ掛かったあたしって……。


「そっかそっかー。 陽斗くんにデートに誘われていたなんてねー」


“デート”って直接的な表現では無かったのに…… お姉ちゃんの言葉にハマってしまったことを後悔してって、遅かった。


さっきまで驚いた顔をしていたと思ったら、今はニタニタ顔であたしをみるお姉ちゃんの視線が、痛い―――。