今日の授業は、3限まで。

14:30前に授業が終わるので…… 今日は、図書館でレポートに使えそうな本を探してから帰ってきたせいか、時間は16:00を少し過ぎたとこ。


カツッ カツッと…… あたしの思い足音を響かせながら、階段をあがる。


駅から家が近いからと…… バカみたいに4冊も借りることに、失敗した。

カバンが重い…… 重すぎるっ!

カバンの底が抜けるんじゃないかってくらい、重い。


カツン――― 最後の一段をのぼり終えた。

あとは、廊下を歩いて部屋に帰るだ、け……。

――― あっ!


「……」


あたしの部屋の隣――― 松田 陽斗(マツダ・ハルト)さんが、カギを開けようとしている最中だ。


彼…… 松田さんは、正直、よくわからない人。


こんな時間に部屋に戻って来たり、たまに、こんな時間から出掛けたりもする。

そしてなぜか毎回、松田さんは……。

眠そうなんだ―――。