翌日―――。


「ただいまー」


「お帰りー、お姉ちゃん」


「あーっ、つっかれたー。 あっ、紗雪にお土産あるから、勝手に出していいよー」


荷物を玄関に置いたまま、お姉ちゃんはシャワーに直行する。


「荷物はそのままにしておいてー」


「はーいっ」


ガサガサ荷物漁り……。


「あっ!!」


ロールケーキだ…… !!

やった、お姉ちゃん買って帰ってくれたんだ。

これは少し冷やしておいて、また後で食べよう。


今夜、時間があったら松田さん…… 来てくれるって言ってくれたからね。


「あれっ、紗雪。 食べないの?」


「んー、夜に食べる」


「…… 陽斗くんと?」


なんて、笑いながら言った。


「ちっ、違うから!」


今日は仕事で遅くなるらしいんだから!


あーあっ、お姉ちゃんになんかあたしの考えは丸わかりじゃん。


…… なんか、悔しい。