「なっ! 美春先輩、なにを言っているんですかッッ!!」


「――― ッッ!!」


突然、松田さんが大きな声を上げた。


びっ、びっくりしたー。

急に大きな声をあげるんだから。


ちらり…… 松田さんへ視線を向ける。


「…… !!」


わっ、松田さんと目が合っちゃった。


松田さんは急に顔が赤くなった―――。


「??」


赤くなったと思ったら、急に顔を反らしてしまった。


えっ、どうしてだろう?


通話を終えた松田さんが、やや疲れたような顔をして戻ってきた。


「電話、ありがとう」


「お姉ちゃん、なんか言ったんですか?」


ちょっと気になったので聞いてみた。


「な、何でもないから!」


ケチだなー。

まっ、元から教えてもらえるなんて思っていなかったけどね。