それから少しして――― 両手にお皿を持って松田さんが現れた。


「紗雪ちゃん、お待たせ」


「わぁ、すごーい」


野菜をふんだんに使ったパスタだ!


「おいしそう」


「口に合うか分からないけど…… 召し上がれ」


「いただきまっす」


フォークに巻き、一口食べる。


「おいしい!」


「それはどうも」



本当においしい。


「料理、好きなんですか?」


あたしの向かいに座ってパスタを食べる松田さんに聞いてみた。


「大学のときに、バイトで覚えただけ」


「今でも料理をしているんですか?」


「一人暮らしだからね、やらないわけにいかないから」


そっか、松田さんって一人暮らしだもんね。

自分でやらなきゃ、誰もやってくれない。


あたしは…… お姉ちゃんがたまに早かったら作ってもらえたり、テスト前だとお姉ちゃんがつくってくれる。