あたしは、明日…… 松田さんのとこに泊まるの?

いいの?


ちらっと、後ろに立つ松田さんを見上げる。

案の定、松田さんは驚いた顔をして固まっている―――。


「紗雪は月曜日、文化祭の振り替え休日で学校はお休みだし、陽斗くんは仕事は何時から? そんなに遅い時間からじゃないでしょ?」


「仕事は午前中からですけど……」


「なら、朝ごはんを一緒に食べて、そのまま部屋を出て紗雪を部屋に返してくれたらいいから」


トントンと、あたしのお泊まり計画が進んでいく。

ほとんど進めているのはお姉ちゃんだけだけど、あたしは内心ウキウキしている。

松田さんがどう思っているかわからないけど、松田さんとゆっくり過ごすことは滅多にないから嬉しくてしょうがない。


「荷物はまとめておくから明日は、紗雪のことをよろしくね」


あれよあれよで、決まった松田さんのとこへのお泊まり―――。

ほとんどお姉ちゃんのペースに流されていったけど……。


「松田さん、明日はよろしくお願いします」


後ろに立つ、松田さんに挨拶した。