「そんなの、お世辞にすぎません!!……それより、もうじき母上様がいらっしゃる時ではありませんか?」
すると、じぃの顔が少し歪んだ
「はぁ…あと一刻程でお着きになられる予定でございます」
「そうですか……─」
そう、もうじき私と兄上である家茂の生母である、実成院がここ、江戸城へ来る
理由は、兄上と孝明天皇の妹である、和宮様(カズノミヤサマ)の婚約が決まったため
最近、倒幕派である尊皇攘夷派の浪士達が、度々行動を起こしている
そのため、このままではまずいと思った幕府は、孝明天皇の妹である和宮様を兄上と結婚させ、幕府の支配下においた
ある意味人質だな
すると、じぃは顔を歪めた
「姫様、姫様のお心は承知の上ですが、どうか実成院様に一回でも良いので、お顔をだしてくださいませ」


