「離しなさい!!離しなさいったら!!……きゃっ!!」
縛らく私を担いで走っていたが、行きなりとまった
そして、一つの門をくぐった
「ちょっ!!ここはどこなんですか!?」
私は、芹沢の背中を一生懸命叩いたが、芹沢はびくともしない
それから、芹沢は一つの建物に入り、廊下を突き進んでいく
「主、名はなんという?」
急に芹沢が聞くものだから、私は少し躊躇ったが素直に答えた
「………風珱です」
すると、芹沢は「がははははっ」と笑った
「良い名じゃ……」
「へ?」
すると、突然芹沢が一つの部屋の前でとまった
「近藤!!飯の時間にすまんのぅ!!芹沢じゃ!!入るぞ」
そう言うなり、芹沢は返事も聞かず襖をあけた
中は、私の部屋の二倍くらいの広さで、数人の男が、ご飯を食べていた
突然入ってきた芹沢に、その芹沢に樽担ぎされた少女をみて、皆口をポカンと明けていた
すると、芹沢は突然私を下ろした
「近藤、その娘は、”儂の連れ”じゃ……今日は、ここで泊めてやってくれんかのぅ」
すると、近藤と呼ばれた男は少し戸惑ったが頷いた
「それはいいのだが……っ芹沢殿!?」
芹沢は話の途中で部屋を出ようとした
「ちょっ!!芹沢!!待ちなさい!!」
私が叫ぶと、芹沢が不意に振り返った
「心配するでない……明日迎えにくる」
そう言い残して部屋をでた


