まだ、姫が逃げて間もなく……
「なぁ、姫様おそくないか」
家来達は、疑い始めていた
「お前、姫様に失礼だぞ……もぅすこしまとう」
それから一刻たっても帰ってこない姫様を、流石に不審に思った家来達が振り返ると
「な、なんだこれは!?」
「ひ、姫様がいない」
馬を取られ、姫もいない状況に、家来達の頭には、ある言葉が浮かんだら
「も、もしかして、浪士にでも誘拐されたんじゃ……」
そんな事になったら、家来達は斬首物だ
それで焦った家来達は、残りの馬に乗り、一目散にはしりだした
「今ならまだ姫様に間に合う」
そうして、山の中に入っていった
そぅ、まさか京の方向に行ったとは思わなかったのだろう
それから翌日、勿論馬が一頭しかおらず、姫様や家来数名が消えたとなれば、おお騒ぎ
でも、将軍は、天皇に会わなくてはならないので最低限の家来をのこし、後の家来は、姫様の捜索にあたったのだった……………─────


