「今日も良いお天気ですね…──」
私が、気持ちよく日向ぼっこをしていたら
ドタドタ…ドタドタドタ!!
「姫様!!またお稽古をサボっていらしたのですか?」
「じぃ、騒がしいですよ?見てください…今日はとても良いお天気ではありませんか」
すると、じぃは「はぁ…」と、あきれぎみにため息をついた
そして、お決まりの言葉
「そんなことでは、桜鈴姫の名が廃りますよ!!」
でました、桜鈴姫……
桜鈴姫(オウリンヒメ)とは、私の二つ名の用な物
世間での私の通り名みたいな物
何でも、桜の様に麗しい姿に、鈴の様に美しい声をしているからとじぃに教わった
でも、私は皆が言っているほど美人でもない
それに、確かに歌は好きだが、鈴の様に美しい声が出るわけでもない
私自身は、お世辞として受け取っている