ホォー……──
ホォ……───
はっとめをさますと、外では梟が鳴いている
辺りを見ると、もう日の光はなく、月明かりだけに照らされていた
まだ籠は動いている
大部歩きましたね……
江戸から京までは、大体二日から三日くらい
今日はもう少しで籠も止まるでしょう
その時に逃げるしかありません
私はいつでも逃げられるように、着物の風呂敷を担ぎ、太刀を握りしめた
それから少し歩いた所で、籠がとまった
「姫様、今日はここまででございます」
籠の外の家来の言葉に、私は緊張感でつつまれた
私は、必死で考えた
考えて、考えて、考えた
………────よし!!、これしかない