籠に揺られながら、私は考えた



先ずは、着物を二枚ほど脱いだ

それだけでけっこう体が軽くなった


そして、簪も髪がほどけない程度にとった


そして、太刀と、じぃから貰ったお金と、将軍家の者だという証拠の、葵の紋章が刻まれた、紋所?というか、薬いれ


紋所の中には、心臓病のお薬をたくさんいれてきた



それぐらいかしら?



それを、脱いだ着物を太刀でゆっくり裂いていき、それを、風呂敷のようにして、包んだ


これで、準備万端だ



後は、家来の目を盗んで逃げるだけ


私は、時が来るまで、籠の外を伺いながら、静かに待った