部屋に戻り、私は最近見ていなかった城下町に目を向けた
やっぱり、人々の幸せそうな声が響き渡っている
私が幸せではないと言うことではないけど
だけど、
城の下で幸せそうに暮らす城下町の人々がどうしようもなく羨ましい
最近分かってきたけど、私はもう長くない
なら、
ならば、こんなに狭い城の中で一生涯を終えたくない
外へ出たい
自由になりたい
今までは、兄上が心配で仕方なかった
でも、今は私が居なくともちゃんとやっていける
それに、今の兄上には、和宮様がいらっしゃる
これで、わたしの思い残す事はないのだ
しいていえば、じぃかしら
じぃには申し訳ないですね……
でも、あの人ならなにも言わずに見守ってくれるでしょう
例え、私がこの城を脱走しても………────


