あれから私も部屋に戻り、じぃに話し相手になってもらっていた
「じぃ、和宮様はやっぱり素敵なお方だったわ」
「それはそれは……──」
「所で、和宮様は大奥に移動なさるんですよね?」
「はい」
「私もお訪ねいたしましょうかしら」
すると、暫くぶりにじぃが優しく笑った
「ほっほっほっ……───姫様……随分楽しそうでいらっしゃいますね」
「そんなに楽しそうだったかしら?」
「はい」
じぃは笑顔で頷いた
楽しそう……
そう……───楽かったのね
すると、じぃがいつものように尋ねた
「姫様、明日はどうなさりますか?」
明日は……───もう決めている
「明日は和宮様の所へいって、沢山お話をしてきます」
それをきいて、じぃはめを細めて微笑んだ
「そうでございますか……では、明日はじぃが起こしに参ります」
「えぇ……お願いします」
すると、じぃは一礼して部屋をでた
和宮様はどんなお方なんでしょう?
色んなおとぎ話や物語を知っていらっしゃるかしら?
歌はお好きかしら?
私は色々な考えを巡らせながら、眠りについた………───


