桜鈴姫†出逢ひの刻†



◇◆翌日◇◆


「姫様、朝でございます」



「うぅ…ん……少し熱っぽいんです……──今日は休むわ……」


すると、じぃはさほど驚きもせず


「そうでございますか……では、実成院様にお伝えいたしましょう」


と言ってどこかにいってしまった


こんな事はよくある事


私に気をつかって、じぃは私をそっとしておいてくれている


それに、じぃは必ずしも寝る前に、


『姫様、明日はどうなされるのですか?』


と聞きに来る




きっと、いつ私の明日が最後になるかわからないからでしょう

そんな優しさでさえ、今は辛くて仕方がない


私は、部屋にいるときは、大抵、お星様か城下町を眺めている



今日も下からは賑やかな町人達の声がする



城下町を見ていると、皆が笑顔で、楽しそうで、幸せそうで……───



たとえ、どんなにお金が無くとも、高い位が無くとも、幸せそうな町人が……──



自由に生きる人々が……───


とても羨ましかった