僕の大切な人





拓海の携帯が鳴った。

「悪い、兄貴から
何の用かだけ聞く」

「うん」

拓海はお店を出た。

「俺さ、蓮君に会いたかったんだ」

「僕にですか」

「そう、拓海を変えた蓮君にね」

「変えた…ですか
僕が拓海を」

「そう、蓮君がね
久しぶりに会った時は分からなかった
でも、何回か飯食いに行ったりしてな
拓海が昔とずいぶん変わった事に驚いた」

「初めて会った時から
あんな感じだったし
僕には、それが当たり前なので
そんなこと言われても
僕には分からないです」

「そっか」

拓海は蓮君に一目惚れしたんだな

「そんなに、変わったんですか?」

「ものすごくな、
俺は高校と大学で7年ツルんでた、
その間彼女はいなかったが
女は絶えなかった、
まぁいわゆるヤるだけの女…
俺は、拓海はいずれ、どこぞの
お嬢様と政略結婚すると思ったから
今のうち遊んどけってそう思ってた
実際は9歳下の同性と付き合ってるし
自分から告ったなんて聞いた日にゃ
驚いたってもんじゃない
しかも、俺の生涯のパートナーだって
マジな顔して言うし」

「そっそうなんですか」

「そうなんだよ」