ねえ、勇也…。

あなたは今、誰の愛に包まれてるの?

私にこんなに大きな傷をつけたまま、あなたは幸せなの……?




別れてから少したって、友達伝いに勇也がある女の子と付き合ってると聞いた。

私と別れる前から、2人はデキていたらしい。

その女の子というのも、以前にも人の彼氏を取った子。
しかも、私の………友達。


聞いた瞬間、呆れたと同時に裏切りを知った。
友達を見失った。
愛を忘れた。

世界の色を失った。


あれ以来、人を好きになれない。
「好き」、が分からない。
あんなに傷つけられるのが、「恋」なら……
そんなものいらない。

あんなに簡単に裏切れるのが「友情」なんだったら、そんなもの…いらない。

いらないんだよ……。


それなのに、……
いつからだろう。


こんなに、
愛を求めてたのは。


…いつからだろう。


真っ白な世界に居た私は、なにもかも失って、真っ暗な世界に導かれた。

信じていた。
真っ白な世界には、光が満ちていたのだと。

けれど、今思えば…真っ白な世界には元から何もなかったから…、真っ白だったのではないだろうか。

裏切り、を知ったから…真っ暗になったのではないだろうか。


私の、恋心はあの冬の雪に埋もれたまま。


今も見つけられない。


見つけたくない。


だって、それは、
私を真っ白な世界に導くものだと思うから。

それならば、私は一生この真っ暗な世界にいたい。

ずっとずっとずっと………。







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