ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

そこは草が刈り取られ、グラウンドとして使用しているっぽい荒地。



草村から出ずに二人仲良く並んでしゃがみ、身を潜めるようにして対象が到着するのをジッと待つ。



やがて、

堤防の上を走って来た車のヘッドライトが、迷うことなく下りてきて、一台のライトバンが荒地のど真ん中に停車した。


が、ちっとも車を降りる気配はない。

まぁ、そりゃそうだ。



ここからじゃ、車内に居る人数すらわからないしね、どう動けばいいかさっぱりだ。



「どうすりゃいいっすか?」


隣の谷口さんに尋ねてみる。

だって先が全く見えず、メチャクチャ不安だし。



「役者が出揃うまで待て」


あっさりした一言が返って来た。