「で? 上は、俺ら二人に何をしろと?」
谷口さんと俺、たった二人で一体何が出来るんだよ? って話だし。
「上からの指示は、『モノを奪えそうなら奪え』だ」
「何ソレ? 全っ然、笑えねぇ」
俺が小さく毒づくと、谷口さんはフッと余裕の笑みをこぼした。
あんたはいいよ、自分の判断で動くの大好きだしね。
けど俺は違う。
自分の行動に責任取れないし。
てかそれ以前に俺、ビビリのチキンだし。
堤防ふもとまで辿りつくと、谷口さんは雑草生え放題の舗装されていない小道の端に、車を寄せて停車させた。
車を降り、そこからは徒歩で登り、一旦堤防上へ出るも、すぐに河川敷へと急斜面を勢い良く下った。
どうせ――
目的地まで、ここから何kmも歩くんだろ?
中腰で、背の高い草を掻き分け掻き分け進み、案の定、現場へ着いたのはその45分後だった。
谷口さんと俺、たった二人で一体何が出来るんだよ? って話だし。
「上からの指示は、『モノを奪えそうなら奪え』だ」
「何ソレ? 全っ然、笑えねぇ」
俺が小さく毒づくと、谷口さんはフッと余裕の笑みをこぼした。
あんたはいいよ、自分の判断で動くの大好きだしね。
けど俺は違う。
自分の行動に責任取れないし。
てかそれ以前に俺、ビビリのチキンだし。
堤防ふもとまで辿りつくと、谷口さんは雑草生え放題の舗装されていない小道の端に、車を寄せて停車させた。
車を降り、そこからは徒歩で登り、一旦堤防上へ出るも、すぐに河川敷へと急斜面を勢い良く下った。
どうせ――
目的地まで、ここから何kmも歩くんだろ?
中腰で、背の高い草を掻き分け掻き分け進み、案の定、現場へ着いたのはその45分後だった。



