ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

「ずっと前に知り合いにやいてもらったAVです。もう何度もお世話になったから、飽きちゃって。

でも近所で捨てるのは、ちょっと……」

言って、照れくさそうに苦笑して見せた。



「だったら、俺にくれよ」

すかさず蜂須賀は言う。


「冗談でしょ? 蜂須賀さん、女に不自由してないじゃないですか」

可笑しそうに声を上げて、石原は笑った。



「それが、そうでもないんだな。俺ってほら、理想高いから」

言いながら、空いている方の手で、その紙袋をスルリと奪い取った。



「そうなんですか。じゃあ、どうぞ。画像悪いですけど」

石原は動揺することなくそう答え、その顔に微笑みさえ浮かべた。



「悪いな。今夜さっそく、これで抜くか」

笑い混じりに言い、蜂須賀はようやく石原の腕を解放した。