坂下や睦月くんたちが育ったツバサ学園は、都心から随分と離れた場所にあった。
車を目一杯とばしたけど、到着まで2時間近くかかった。
頼む、間に合ってくれ。
ただもう、祈るしかないしね。
それは低い塀に囲まれた四角いコンクリートの建物だった。施設っぽいのは確かだけど、外観だけでは何の施設かわからない。
ガランと静まり返ったそこ。
人の気配が全くないことに、どうにも嫌な予感がする。
子どもたちは学校か? ふとそんな淡い期待を抱いたけど、あいにく今日は土曜日だ。
この一週間ぐらい、ずっと『あいにく』続きだ、クソッ……。
だがしかし。
あいにくこっちも本気なんだよ。
ヘタレ警官、ナメんなよ。



