ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

「間違いか間違いじゃないか、それは俺なんかじゃ判断できないね」



『善か悪か、それを判断する能力が君にあるのか?』

そう言ったのは睦月くん、キミだろ?



「けど、とにかくこれだけは言える。俺はお前を――

――死なせたくない」


くぅー、カッチョイイ。

出来ればこれ、女性に対して言いたかったし。



「有坂くん……俺は生きてていいのかな」


「ダメな訳ねぇだろ? それ以上言ったら殺す、俺が殺す! だから黙れって」



てか、死なせるかっつーの。


睦月くんのしたことは罪だけど、『悪』じゃない。

『悪』じゃないんだ。俺はそう信じている。


だから、それを証明するためにも、絶対に死なせる訳にはいかない。



「うん。わかった。俺に手錠を掛けるのは有坂くんだよ? だから――

――必ず無事に戻って来て」


「睦月くん……。キミさっき、あんなカミングアウトしたばっかだし、そういう言い回しは妙なニュアンスを帯びてしまうよね?」


20%の本気を交えた冗談を言ってやると、睦月くんはハハッと小さく笑い声を漏らした。