ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

「睦月くん、坂下から何も聞いてねぇの?」


「亮くんは……。

亮くんは、有坂くんたちを傷つけないって俺に約束したんだ。裏切るなんて、そんなはず……そんなはずないよ」


「まぁあれは、不可抗力だったって言えなくもないけど。

でもさ、こんなこと言いたくないけどね、睦月くん。きみの『亮くん』は、バイオテロを目論む悪人だよ? どんな動機があったとしても、殺人は犯罪だ。

そして幇助もね。睦月くん」


「でも……有坂くんたちには手を出さないって言うから、俺、協力したのに」


「俺たちを助けるためだとか思ってんなら、大間違いだからね?

俺たちは、誰かの命と引き換えに生き延びたいなんて思ってねぇし。それが例え虐待が趣味のクソヤロウだとしてもね。

だってそんなのカッコわりぃだろ」




「有坂くん……俺……俺は――

間違った選択を……した?」



尋ねた睦月くんの声は消えそうなぐらいに小さい。その弱々しさに、また俺、焦る。