このまま電話を切らずに署へ戻って、兄貴に電話を替わるよう伝えると、睦月くんは渋々同意した。
睦月くんは移動を始めたらしく、波の音が聞こえなくなってホッと胸を撫で下ろす。
取り敢えず、火サス展開は回避。
電話は繋がったままだ。たとえ面と向かっていなくても、沈黙はやっぱり気まずいもんで、俺の方から話し掛けた。
「坂下の目的は復讐だろ? けど、なんでわざわざこんな回りくどいやり方……もっと簡単な方法がいくらでもあるだろ」
「確かにそうだね」
睦月くんは何故だか他人事(ヒトゴト)みたいに同意した後、落ち着いた口調で話しはじめた。
「亮くんは『裁きは神がする』って言ってた」
「感染するか、抗体保持者になるか、それを『神の裁き』だって言いたいのか? イカレてんな」
「亮くんは敬虔なクリスチャンだからね。『その時、俺も裁かれる』とも言ってた」
「じゃあ……坂下は自分も感染するつもりか?」
「うん」
睦月くんは移動を始めたらしく、波の音が聞こえなくなってホッと胸を撫で下ろす。
取り敢えず、火サス展開は回避。
電話は繋がったままだ。たとえ面と向かっていなくても、沈黙はやっぱり気まずいもんで、俺の方から話し掛けた。
「坂下の目的は復讐だろ? けど、なんでわざわざこんな回りくどいやり方……もっと簡単な方法がいくらでもあるだろ」
「確かにそうだね」
睦月くんは何故だか他人事(ヒトゴト)みたいに同意した後、落ち着いた口調で話しはじめた。
「亮くんは『裁きは神がする』って言ってた」
「感染するか、抗体保持者になるか、それを『神の裁き』だって言いたいのか? イカレてんな」
「亮くんは敬虔なクリスチャンだからね。『その時、俺も裁かれる』とも言ってた」
「じゃあ……坂下は自分も感染するつもりか?」
「うん」



