「波羽岬(ナミワミサキ)」
ほんの少し間を置いて、睦月くんは答えた。
蚊の鳴くような声だ。それは遠い波の音にも負けそうなほど小さくて、あやうく聞き逃すところだった。
というか――
断崖絶壁かよ。
まさかの火サス(火曜サスペンス)展開に焦る。
「睦月くん。本気で坂下を止めて欲しいなら署に戻れよ。正直、俺一人じゃ自信ねぇわ。窪田たちに洗いざらい全部ぶちまけて、そんでこっちに応援寄越して? 頼むよ。
坂下がもうこれ以上、罪を重ねないようにしねぇとだろ? 今それができんのは、睦月くんだけだ。な、そうだろ?」
「有坂くん……俺、やっぱり有坂くんのこと……」
「待った! みなまで言うな、わかってっから。俺たちの今後については、この件が片付いた時、また改めてじっくり話し合おう。うん、それがいい、そうしよう」
ほんの少し間を置いて、睦月くんは答えた。
蚊の鳴くような声だ。それは遠い波の音にも負けそうなほど小さくて、あやうく聞き逃すところだった。
というか――
断崖絶壁かよ。
まさかの火サス(火曜サスペンス)展開に焦る。
「睦月くん。本気で坂下を止めて欲しいなら署に戻れよ。正直、俺一人じゃ自信ねぇわ。窪田たちに洗いざらい全部ぶちまけて、そんでこっちに応援寄越して? 頼むよ。
坂下がもうこれ以上、罪を重ねないようにしねぇとだろ? 今それができんのは、睦月くんだけだ。な、そうだろ?」
「有坂くん……俺、やっぱり有坂くんのこと……」
「待った! みなまで言うな、わかってっから。俺たちの今後については、この件が片付いた時、また改めてじっくり話し合おう。うん、それがいい、そうしよう」



