「行かせてやれ、龍」
窪田が突然口を挟んだ。
「ですが……」
「皆人はこっちの戦力として数えてない。役に立とうが立たなかろうが、一切、痛手はないはずだ」
「役に立つ、立たないの問題では……」
「皆人の身が心配か? いい加減、弟離れしたらどうだ、龍。皆人はバカだが子どもじゃない」
窪田のヤロウ、黙って言わせておけば俺の悪口三昧。いくらバカな俺でも気付くしね。
「何とでも言えばいいさ。俺は行く」
オフィス出口へ向かって歩き出せば、今度は谷口さんが「おい、皆人」と呼び止める。
チッと舌を鳴らして振り返ると、
「死ぬなよ」
谷口さんは、親指を立てた右手を軽く突き出し、ニカッと屈託なく笑った。
その隣の兄貴を盗み見れば、俺の方なんか見ずに真っ直ぐ前を向いたままで、その顔は、らしくないぐらいに強張っていた。
窪田が突然口を挟んだ。
「ですが……」
「皆人はこっちの戦力として数えてない。役に立とうが立たなかろうが、一切、痛手はないはずだ」
「役に立つ、立たないの問題では……」
「皆人の身が心配か? いい加減、弟離れしたらどうだ、龍。皆人はバカだが子どもじゃない」
窪田のヤロウ、黙って言わせておけば俺の悪口三昧。いくらバカな俺でも気付くしね。
「何とでも言えばいいさ。俺は行く」
オフィス出口へ向かって歩き出せば、今度は谷口さんが「おい、皆人」と呼び止める。
チッと舌を鳴らして振り返ると、
「死ぬなよ」
谷口さんは、親指を立てた右手を軽く突き出し、ニカッと屈託なく笑った。
その隣の兄貴を盗み見れば、俺の方なんか見ずに真っ直ぐ前を向いたままで、その顔は、らしくないぐらいに強張っていた。



