ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

「サチュレーションが下がってます!」

看護師がモニターを見ながら叫んだ。


「輸血の準備は? 早く! O2(オーツー)6リットルに上げろ」


ドクターもそれに応えるように声を張り上げた。



室内は騒然とし、訳がわからないまま、俺はただその場に立ち尽くしていた。



「君、下がって」


ドクターに厳しい口調で言われ、それでも動けずにいる俺の腕を、谷口さんは掴んで引っ張り、俺は部屋の外へと連れ出された。



何が、

一体何が起きているんだ?



俺が命狙われたことと、何か関係あんの?




「ヤニ、欲しくねぇか?」


谷口さんはそう言って、苦々しい笑みを浮かべた。