窪田がすかさず座ったままのみゆっちの傍へ行き、その肩をそっと抱く。
色ボケシルバーめ。
今だけ、今だけは大目に見てやる。その手つきに、厭らしさが微塵も感じられないことに免じて。
「龍は必ず戻って来る」
確信に満ちた声で、窪田はきっぱりと言い切った。
それはまるで揺るぎない真実のように聞こえた。
あの窪田が言うんだ間違いないよな、みたいなね。
「いくぞ、皆人」
言って谷口さんはオフィス出口へ向かう。
「『いくぞ』ってどこへ?」
「取調室に決まってんだろ。こいつに蜂須賀の行先を吐かせる」
そう簡単に吐くかな。
もし吐いたとして、蜂須賀はそんなの想定内だ。今頃既に、目的地を変更してんじゃねぇの?
それよりもまず、谷口さんって尋問とか出来んの? 俺はそこが一番心配。
色ボケシルバーめ。
今だけ、今だけは大目に見てやる。その手つきに、厭らしさが微塵も感じられないことに免じて。
「龍は必ず戻って来る」
確信に満ちた声で、窪田はきっぱりと言い切った。
それはまるで揺るぎない真実のように聞こえた。
あの窪田が言うんだ間違いないよな、みたいなね。
「いくぞ、皆人」
言って谷口さんはオフィス出口へ向かう。
「『いくぞ』ってどこへ?」
「取調室に決まってんだろ。こいつに蜂須賀の行先を吐かせる」
そう簡単に吐くかな。
もし吐いたとして、蜂須賀はそんなの想定内だ。今頃既に、目的地を変更してんじゃねぇの?
それよりもまず、谷口さんって尋問とか出来んの? 俺はそこが一番心配。



