「と言うわけで、ネズミ、自ら名乗り出て貰う。
今から俺が3、数える。数え終わる前に、漆原が持ってるケースをこっちに寄越せ。でないとこのガキを殺るからね?」
誰にともなく言って蜂須賀は、トリガーガードに添えていた右手人差し指を引き金に掛けた。
そして――
始まったカウントダウン。
「さん……にぃ……」
そんな脅しで(脅しじゃなく本気かもしんねぇけど)、兄貴が任務放棄する訳ねぇだろ。バカだな、コイツ。
漆原は正体不明のネズミに怯え、キョロキョロと周囲を見回しながら、アタッシュケースを持つ手をキツく握り直した。
漆原ご一行全員が懐に手を突っ込んで、銃を抜く体勢に入る。もちろん兄貴もそのうちの一人だ。
今から俺が3、数える。数え終わる前に、漆原が持ってるケースをこっちに寄越せ。でないとこのガキを殺るからね?」
誰にともなく言って蜂須賀は、トリガーガードに添えていた右手人差し指を引き金に掛けた。
そして――
始まったカウントダウン。
「さん……にぃ……」
そんな脅しで(脅しじゃなく本気かもしんねぇけど)、兄貴が任務放棄する訳ねぇだろ。バカだな、コイツ。
漆原は正体不明のネズミに怯え、キョロキョロと周囲を見回しながら、アタッシュケースを持つ手をキツく握り直した。
漆原ご一行全員が懐に手を突っ込んで、銃を抜く体勢に入る。もちろん兄貴もそのうちの一人だ。



