アイボリーの通路を真っ直ぐ進んだ先の扉を抜けたら、研究所のロビーに出た。
吹き抜けの造りで二階はコの字の通路のみ。その通路沿いにいくつもの扉が並んでいた。
正面は全面ガラス張り。その下部が自動ドアになっている。
左手には受付けみたいな半円形のカウンター、現在は無人だ。
朝早いからなのか、今日が休日だからなのか、どちらかはわからない。
「そろそろだな」
ボソリ、蜂須賀が呟いた。
と、巨大ガラスの向こう側に、漆原ご一行が姿を現した。その中にはもちろん、兄貴も居た。
兄貴はいつだって冷静沈着。緊張しているんだか、素なんだか、涼しげな無表情からは全く読み取れない。



