ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

「なぁ蜂須賀。研究室、あの部屋の奥だろ? どうすんだよ、血清」


数歩後ろを歩く谷口さんが背後から尋ねた。



まじか。

ってことは、研究室も木端(コッパ)だからここで血清は作れないってこと?



「どうでもいいだろ、そんなこと。お前らは自分の心配でもしてろ」

蜂須賀は振り返ることなく吐き捨てた。答える気はないらしい。



というか谷口さん、拳銃一丁しか持ってねぇの? 兄貴みたいに、身体の至る場所に多種多様な武器隠し持ってねぇの?


どうしてどうでもいいとこで、クソ真面目なんだよ全く……。