ロシアンルーレットⅢ【ｱｸｼｮﾝｺﾒﾃﾞｨｰ】

そうして冷たい廊下に叩きつけられ、俺も強制的に腹這いの体勢に。



「何す……」

野獣谷口の乱暴行為にブチ切れて、怒鳴りつけてやろうとしたその時――


背後から物凄い爆発音がし、鼓膜が破れたかと思うぐらいの鋭い痛みが両耳をつんざいた。

思わず両手で耳を塞いだが、続いて爆風が背中を駆け抜ける。



すぐに静寂は戻るも、振り返った俺の視界に飛び込んで来た光景は、とても現実とは思えないファンタジーなものだった。


あの頑丈そうな扉がグニャリとへしゃけてブッ飛んで、廊下の壁にへばり付いている。


開け放たれた出入口から飛び散ったと思われる、中にあった？　居た？　物？　者？


粉々で良くわからない。