ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

入ったばかりの部屋を後にし、冷たい廊下をひたすら真っ直ぐ進む。


この重苦しい沈黙が永久に続くんじゃないかと思えて、俺の精神はかなりの圧迫感で今にも押し潰されそうだ。



何か言えよ、野獣谷口。俺、どう動けばいいんだよ?



と、太郎くんが突如足を止め、その場にうつ伏せで横たわる。


俺と谷口さんが呆気にとられて、ただボサッと見ていると、

「お前らも伏せた方がいい」

顔だけを持ち上げて俺たちを振り返り、ニマッと不気味に微笑んだ。



は? 匍匐(ホフク)前進でもするの?



ポケッと眺めていたら、後頭部をいきなり平手で殴られた。

正確には殴られた訳ではないけど、そのぐらいの衝撃だった。