ロシアンルーレットⅢ【アクションコメディー】

だがその直後、爆音轟かせて銃弾が暗闇を引き裂いた。


兄貴と蜂須賀が、それぞれ二発ずつ発砲。


四人は、まるで人形のようにその場に崩れ落ちた。



え? なにごと?



一気に盾を失って、さすがの谷口さんも面食らったようだ。

ポカンと呆けた顔をして、手にしていた銃を二丁とも手放し、ゆるゆると両手を上げた。



蜂須賀が俺から谷口さんへと照準を移す。

「死ね、谷口」

言って、満足気に片口角をクイと上げた。



蜂須賀は谷口さんの名も知っていた。


何故だ?