「待てよ。金はキッチリ用意した。いらねぇのか?」
「いらないね」
谷口さんが苦戦しているが、俺には関係ない。
自分の尻は、自分で拭きなさい。
バンの尻(ケツ)へと回り込み、リアドアの取っ手に指を差し入れ手前に引く。カチリと乾いた音を鳴らし、ドアは少し持ち上がった。
開けすぎたら目立つ。
くぐるようにして隙間からドアの内側へ入り込んだ。
え?
『モノ』ってコレ?
二十歳にも満たないであろう幼い少女が、荷台の隅っこで震えている。その胸に、アタッシュケースを大事そうに抱えて。
ああ、これか。けどこの少女は? ヤツラの仲間なのか?
情報ゼロだし、どうすりゃいい?
「いらないね」
谷口さんが苦戦しているが、俺には関係ない。
自分の尻は、自分で拭きなさい。
バンの尻(ケツ)へと回り込み、リアドアの取っ手に指を差し入れ手前に引く。カチリと乾いた音を鳴らし、ドアは少し持ち上がった。
開けすぎたら目立つ。
くぐるようにして隙間からドアの内側へ入り込んだ。
え?
『モノ』ってコレ?
二十歳にも満たないであろう幼い少女が、荷台の隅っこで震えている。その胸に、アタッシュケースを大事そうに抱えて。
ああ、これか。けどこの少女は? ヤツラの仲間なのか?
情報ゼロだし、どうすりゃいい?



