「あんたな、いつもそういうけど私ら姉妹いうの除いて客観的に見ても美桜は美 人の部類に入るで」

「うん。あんたは素顔でも美人やで。 私らはメークしてるけど…それに肌かて三 人のうちで一番きめ細かいし目かて綺麗な二重で可愛いし、マジに美人やで、な 、薔子姉」

「うん。美桜、もっと自信持ち。性格かって素直やし明るいし…文句ないやん」

お姉ちゃん…

「ありがとう、慰めてくれて」

「…だから慰めてないって。事実やて」

「あんたは自分を過小評価しすぎてる。あんたが自分の言うような子やったらク ラス委員長にもなってない し、クラスのみんなに好かれてないやろ。それに」

「渉君にも」

二人がニンマリ笑う。

「クラスのみんなは優しいし、渉は…」

「渉君は?」

「物好きなんや!」

「はぁ?」

「物好きって渉君がか」

「うん。今まで可愛い子らに言い寄られてたから私みたいなんが新鮮に思えたん ちゃう?」

きっとそうや。

ケーキばっかり食べてて、たまに饅頭食べたら美味しいもんな。

私はうん、饅頭やな。

お姉ちゃんら顔を見合わせ

「もう、ええわ。何か疲れた」

「うん。ま、美桜頑張りや」

「あ、ありがとう」

何か疲れたって…何で?

二人共、肩を落として部屋を出てった。