「渉君、食べてや」
「あ、はい」
桃香さんに進められ食べる。
「フフフ… 渉君って」
「……」
「ほんまにイケメンやねぇ」
「はぁ?」
「私のストライクゾーンやわ」
も、桃香さん!
何を言い出すんですか?
「ほんとやね、渉君男前やし…桃香のタイプやな。私かって知之さんいてへんかったら」
「……」
薔子さんまで何を…
「ハハハ…渉君が美桜ちゃんの彼氏でよかった。ライバルになったら大変だ」
せ、先生まで話しに乗らないで下さい。
こっそり美桜を見ると…
何考えてんの か分からんようなポーカーフェイスで黙々と食べてる。
「なぁ、渉君」
「は、はい」
「今度 デートしょうか?」
「はぁ?」
桃香さん…俺、あなたの妹の彼氏ですけど!
「かまへんやん。それとも私の事…嫌い?」
「い、いえ。嫌いやなんて」
「ほな、デートしよ。美桜」
美桜が顔を上げて桃香さんを見る。
「渉君、一日貸して」
貸してって…俺、人形ちゃうし。
「な、美桜」
桃香さん、俺に腕を絡ませてくる。
ち、ちょっと ほんまにどうしたんですか?