恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】




――――――





ここは………?



目を開けると見慣れない白い天井だった。


窓の外は赤く染まっていた。



右手があったかい………



動かそうとしても動かせない。




「珠莉………?」



「翡翠……」



翡翠が右手を握りしめてくれていた。





「珠莉!」



体を起こすと翡翠に抱きしめられた。




「く、るしい…よ、翡翠……」




「珠莉……珠莉……」



何度も何度もわたしの名前を呼ぶ。



声が震えてる……



「珠莉………」



身体を離され両手で頬を包まれた。


視線が絡み合う。



翡翠のきれいな瞳がいつも力強い瞳が、今は力無なく揺れている。





心配………してくれてるの?




また、迷惑かけちゃった…………




「翡翠………わたし………」



「今は…………何も言うな……」





そう言われて、そっと唇にキスをくれた。








「先生呼んで来る」




それから翡翠は、白衣を着た人を連れて戻ってきた。