昔のことを考えてる間に目の前の男はどんどん近づいてきていた。 キスだけは絶対にだめ!!! わたしはまた目をギュッと閉じた。 だけど、緊迫した中で、 「っ……ハハハハ」 なんとも似合わない声が、いきなり発せられた。 わたしの上にいる男から。 なんで? なんで笑ったの? なんかおもしろいことしたっけ? わたしが不思議に思ってる中、笑っていた男は鋭い目になって言った。 「お前キスも出来ないのに、こんなところにいんの?」