そして、入社式の日。
俺達がいない間に聖真が社長室にきていた。
珠莉はまた泣いていた。
それに………
どうして顔が赤い?
聖真から離れた時の珠莉の顔は、いつもは俺にしか見せない顔だった。
なのに、どうして聖真の前でそんな顔を?
だから俺は、聖真を珠莉に近づけさせないように、珠莉を会社に行かせないようにした。
珠莉を守るために………
珠莉が聖真のことを好きにならないように……
だけど、最近、珠莉は俺に背を向けて眠るようになった。
もう………嫌われてしまったかもしれない……
だけど、それでも傍にいて欲しいと自分のことしか考えない俺はダメだな。