「私、もう嫌!
お父様の命令で動くのは、もう懲り懲りよ!!」
「今さら何を言ってんだ。
お前は会社のために協力してくれていたじゃないか」
「会社のためなんかじゃないわ!
全てお父様の欲じゃない!!
お父様はいつもいつも会社のためにって言っていたけど、全然違う。
お父様は自分の事しか考えてない!」
「お前……実の父親に何を!!」
パシン………
亜由美さんのお父さんが亜由美さんを叩いた。
渇いた音が部屋に響く。
「百瀬社長。
あなたには、その人を叩く資格はないはずです。
今まであなたがやってきた事は、全て法律上許されることではないんですから」
今まで口を出さなかった翡翠が言った。
法律……?
この人、そんなことしてるの?
コンコン―――
「失礼します」



