聞こうかもんもんと考えていたけど、結局聞けずに車は停車した。
「降りて」
先に車を降りた亜由美さんに言われ、わたしも車から出た。
「あの……ここは……?」
周りを見渡すと山。
あとは綺麗なログハウスが一つだけ。
「ここは別荘よ。
お父様が私にくれた………
来なさい」
亜由美さんに連れられて、別荘の中に入った。
そして、ある部屋に入れられて、椅子に座らされた。
「あの……どうしてここに?」
「あなたと話しがしたかったのよ。
ここなら、誰にも邪魔されないから」
話って………何だろう………
翡翠のことかな。
「あなた、社長と付き合ったみたいね」
やっぱり………
翡翠のことだ。



