「あなた……何しに来たの?!」



理恵さんが亜由美さんに言った。


すごく警戒してる………




「あなたには用はないわ。
用があるのはその娘」



わたし?


「ちょっとその娘、借りていいかしら?」



「だめに決まってるでしょ!!」



「じゃあ、仕方ないわね」


そう言って後ろにいるスーツを着た男の人に合図をした。



「ちょ、ちょっと!!
ユリちゃん!」



「理恵さん!」



わたしは理恵さんと引き離されて、車に乗せられた。


そして、そのまま車は走りだした。



亜由美さんと男の人の間に座らされて、身動きが取れない。



どこに連れて行かれるんだろう。


聞きたいけど、亜由美さん、苦手なんだよね………
なんかオーラが怖い。