「でも、なんで?」
「百瀬の会社は神奈川に本社があるの。
今聖真ってやつがこっちに来てるし、親もこっちにいるからね。
ちょっと話し合いかな?」
「親って………翡翠大丈夫?
危なくない?」
「大丈夫よ。
翡翠達は負けないわ。
それに、先にケンカを売ってきたのは向こうなんだから」
け、ケンカ……?
どういうことだろう………
そう思っていたら、いきなり目の前に黒塗りの車が止まった。
「ユリちゃん、こっち!」
理恵さんはすぐに反応して、わたしを後ろに隠した。
これって…………危ない?
こんなところまで……
どうして………?
すると、その中から女の人が降りてきた。
やくざじゃない……
よく見ると知っている人だった。
亜由美さん…………



