「えーと、この人は………」
やっぱり言うのは恥ずかしい………
「か、彼氏……」
「彼氏?!嘘だろ………シュリ姉?!
脅されてんのか?」
うわっ!またそんなこと言って………
怖くて翡翠を見れない………
「脅されてない!
逆だよ!助けてくれたの!」
「嘘だ!俺は信じねぇ!!」
もう、どうしたら………
「紘汰、やめなさい!」
言っても聞かない紘汰にお母さんが言った。
「うるせぇ!」
はぁ………
翡翠から漏れたため息。
翡翠を見るとわたし達に近寄ってきた。
視線は紘汰に向けて。
「翡翠?」
怒る………怒るの?
そう思って翡翠の腕を掴んで見上げた。
「大丈夫だ、怒ってねぇよ」
そう言って、わたしの頭を撫でた。



