恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】




「あ……それは……」



なんて言えばいいのかわからずに、目が泳ぐ。



「これ……食べていい?」


「え?」



「俺のなんだろ?」




そうだけど……



「食べていい?」



「うん………
でも、無理して食べないでね!」




そう言うと翡翠はキッチンから離れてテーブルのところに持って行った。



どんな反応か気になるけど、今はこっち。



早くお昼ご飯作らないと。



と、せっせとお昼ご飯を作っていると、腰に手が回ってきた。



ビクッとして、後ろを見ると、翡翠の顔が意外と近くにあった。



「ひ、翡翠?!
どうしたの?」



恥ずかしさを紛らわすために、料理を再開。



「ユリ……ありがとう。
うまかった」