その言葉に促されるように、わたしは話した。
「翡翠………
翡翠は……亜由美さんのことが……好きなの?」
「は……?」
意味がわからないというような顔をする翡翠。
「だって最近、翡翠はわたしと距離を置くようになった………
寝るときも……ぎこちないし………近寄ってもすぐに離れていく………」
「それは……」
「それは何?
………亜由美さんのことが好きなんじゃないの?
だから、わたしと距離をおくんでしょ?」
「それは違う」
何が違うの?
「違わない!
翡翠が距離おくんだったら、この家……出て行った方がいいと思うのに………出て行けない……
翡翠が…翡翠のことが好きだから………傍にいたい……一緒にいたいの!」
わたしはそこまで言い切って泣いた。
言っちゃった……
一生言わないつもりだったのに……



