恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】




その言葉に促されるように、わたしは話した。



「翡翠………
翡翠は……亜由美さんのことが……好きなの?」



「は……?」



意味がわからないというような顔をする翡翠。




「だって最近、翡翠はわたしと距離を置くようになった………
寝るときも……ぎこちないし………近寄ってもすぐに離れていく………」



「それは……」



「それは何?
………亜由美さんのことが好きなんじゃないの?
だから、わたしと距離をおくんでしょ?」



「それは違う」



何が違うの?



「違わない!
翡翠が距離おくんだったら、この家……出て行った方がいいと思うのに………出て行けない……

翡翠が…翡翠のことが好きだから………傍にいたい……一緒にいたいの!」



わたしはそこまで言い切って泣いた。



言っちゃった……
一生言わないつもりだったのに……