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そんな夜会から約1週間後




「あーでも…久しぶりにいいものを見たわ」


宮殿の客間で私は院長様と向かいあいながら、お茶をしていた


「院長様…恥ずかしいですから」

「あら、今更でしょ」


お洒落なカップをテーブルにおき、院長様は頬杖をつきながらクスリと微笑み


その笑顔に顔が少し赤くなる


院長様はここにきてから、1週間前の夜会のことばかりいう


扇李が私を連れ去ったことや、その後…べったりと寄り添っていたことを


「知らなかったわ。扇李があんな風に笑うなんて」


「……う」

「本当に、愛しそうに見つめるんだもの。あの会場にいた物はみんな驚いたはずよ」


「…」


それは、わかってる

だ、だって…あの出来事から変わったことがある