「…」



そんな後ろ姿をみているとサイさんが口を開く


「どうやら、私は好かれなかったみたいです」


「そんなことは」


「いえ、きっとそうです。それより、早く追いかけてあげて下さい。大切な友達なのでは?」



そんな気づかいの台詞に私はもう一回だけ頭を下げて扇李の書斎を後にした




だけど、それから再び狼さんを見つけることは出来なくて…



久しぶりの再開も、短い時間で終わってしまった――…